N-アッセイ L ChE ニットーボー

製品名 N-アッセイ L ChE ニットーボー
項目名 コリンエステラーゼ(ChE)
測定原理 検体中のコリンエステラーゼ(ChE)は、p-ヒドロキシベンゾイルコリンを基質として、p-ヒドロキシ安息香酸と、コリンを生成させます。このp-ヒドロキシ安息香酸は、p-ヒドロキシ安息香酸水酸化酵素の作用により、3,4-ジヒドロキシ安息香酸を生成すると同時に、還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(NADPH)を酸化型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(NADP)に変化させます。NADPHは、340nmに吸収極大を持ちますので、この分解速度を測定して検体中のChE活性値を求めます。
特長
  • 基質特異性が高く、安定なp-ヒドロキシベンゾイルコリンを用いています。
  • 測定範囲は2~1000U/Lです。
  • JSCC標準化対応試薬です。
臨床的意義 コリンエステラーゼ(ChE)は、コリンエステルをコリンと有機酸に加水分解する酵素で、血液、肝臓、膵臓、心臓などに存在する 「偽性Ch-E」(pseudo-cholinesterase)と、神経・筋肉・赤血球などに存在する「真性Ch-E」(true-cholinesteraseまたは acetylcholinesterase)に分類されます。肝機能検査として用いられるのは前者(偽性Ch-E)で、肝で合成され血中に分泌されるため、血清Ch-Eの活性の低下は肝実質細胞の機能障害を反映します。また肝での蛋白合成能を知る指標の一つでもあり、血清アルブミン低下ともよく相関します。
共用基準範囲 M)240~486U/L F)201~421U/L
高値 肝癌(一部)、脂肪肝、急性肝炎回復期、ネフローゼ症候群、甲状腺機能亢進症、糖尿病、肥満、高リポ蛋白血症、喘息、遺伝性高コリンエステラーゼ血症など
低値 肝癌、慢性肝炎、肝硬変、劇症肝炎、肝膿瘍、膵癌、白血病、有機リン系中毒、心不全、妊娠中毒症、消耗性疾患、栄養不良、 遺伝性血清コリンエステラーゼ異常症など