製品名 |
N-アッセイ L D-BIL-S ニットーボー |
項目名 |
直接ビリルビン(D-Bil) |
測定原理 |
検体中の直接ビリルビン(D-Bil)は、クエン酸-乳酸緩衝液 pH3.5でビリルビンオキシダーゼ(BOD)により、ビリベルジンに酸化されます。この時ビリルビンに依存する450nmでの吸光度が減少します。この反応による吸光度の減少からD-Bil濃度を求めます。(酵素法)
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特長 |
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臨床的意義 |
ビリルビンは、老化赤血球由来のヘモグロビンの代謝物であり、胆汁色素の主成分です。赤血球崩壊によるビリルビンの生成は主として脾臓、骨髄などの網内系で、ビリベルジンを経て遊離型ビリルビンとして血中へ放出され、遊離型ビリルビンまたは間接ビリルビン(Indirect Bilirubin;I-Bil)と呼ばれています。血中ではアルブミンと結合して肝臓へ運ばれ(疎水性のため)、ここで主としてグルクロン酸抱合を受けます。その後、水溶性の抱合型ビリルビンまたは直接ビリルビン(Direct Bilirubin;D-Bil)となって胆汁に入り、腸管に排出されます。さらにビリルビンは腸内細菌により還元されウロビリノーゲンとなり、その一部は腸管から吸収され再び血中に入ります(腸肝循環と呼ばれています)。ビリルビンの直接型と間接型という名称は、アゾ色素法において無処理で反応するものを直接型、アルコール処理で反応するビリルビンを間接型ビリルビンと呼ぶことに由来しており、直接型は抱合型、間接型は遊離型に相当します。
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共用基準範囲 |
- |
高値 |
肝細胞性黄疸、肝硬変、肝内胆汁うっ滞、胆肝癌、溶血性貧血、Rotor型高ビリルビン血症、Dubin-Johnson症候群など |
低値 |
臨床的意義は少ないといわれています。 |