製品名 |
メタボリード HDL-C |
項目名 |
HDL-C |
測定原理 |
ポリアニオン及びカチオン性物質の静電相互作用により、HDL以外のリポ蛋白中コレステロールとコレステロール測定用酵素との反応を抑制させた状態で、コレステロールエステラーゼの作用によりHDL中のエステル型コレステロールを遊離型コレステロールに変換します。さらにコレステロールオキシダーゼの作用によりHDL中の遊離型コレステロールから過酸化水素を生成させます。生成した過酸化水素水はパーオキシダーゼ存在下でN‐エチル‐N‐(3‐メチルフェニル)‐N’‐サクシニルエチレンジアミン(EMSE)と4‐アミノアンチビリン(4‐AA)を酸化縮合させ、生成する赤紫色キノン色素の吸光度を測定することによりHDL中のコレステロール値を求めます。
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特長 |
- 二価金属塩を使用しない選択的抑制法です。
- CDC*1のCRMLN*2比較対照法(DCM*3)と良好な相関です。《CDC認証試薬》
*1:Centers for Disease Control and Prevention;アメリカ疾病予防管理センター
*2:National Cholesterol Reference Method Laboratory Network;国際脂質標準化ネットワーク
*3:Designated Comparison Method;比較対照法
- 全てのHDL-C(遊離型、エステル型、ApoE-rich)との反応性に優れた試薬です。
- HDL以外のリポ蛋白(VLDL、LDL等)中コレステロールとの非特異反応がほとんどありません。
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臨床的意義 |
高密度リポ蛋白(HDL)は動脈壁を含めた各組織からコレステロールを受け取り、肝臓へ輸送して異化させる機能を持ち、細胞内に蓄積したコレステロールの除去作用に関係しています。近年、多くの疫学的研究により、HDLが冠動脈硬化症をはじめとする各動脈硬化症の危険予防因子(negative risk factor)であり、その血中レベルは動脈硬化性疾患の発症予知に有用な指標となることが判明しています。
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共用基準範囲 |
M)38~90mg/dL F)48~103mg/dL |
高値 |
CETP欠損症、原発性胆汁性胆管炎、薬剤、妊娠、運動など |
低値 |
LCAT欠損症、アポA-Ⅰ欠損症、アポA-Ⅰ異常症、糖尿病、肝硬変、家族性低HDL血症など |