製品名 |
N-アッセイ L IP-H ニットーボー |
項目名 |
無機リン(IP) |
測定原理 |
検体中の無機リンはイノシンの存在下で、プリンヌクレオシドホスホリラーゼによりヒポキサンチンを生成します。次に、このヒポキサンチンにキサンチンオキシダーゼを作用させ過酸化水素を生成させます。この生成した過酸化水素は、ペルオキシダーゼの作用で4-アミノアンチピリンとN-エチル-N-スルホプロピル-m-アニシジン(ADPS)を酸化縮合させ、赤紫色キノン色素を生成します。この赤紫色キノン色素を比色定量することにより、検体中の無機リン量を求めます。(酵素法)
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特長 |
- 特異性の高い酵素法です。
- 除蛋白は必要ありません。
- 機器への腐食や吸着がありません。
- 測定範囲は0.1~40mg/dLです。
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臨床的意義 |
リンには無機リンと有機リンがあります。血中では約70%が有機リンであり、有機リンのほとんどがリン脂質として存在しています。リンの大部分は骨や軟部組織に存在し、骨細胞外液中に存在するリンは全体の1%以下です。また、血中無機リンは総量にして約100~120mgしかありません。リンは食物より摂取され、その55~70%が腸管より吸収され、活性型ビタミンDや成長ホルモン(GH)などにより吸収が促進されます。また尿中排泄が、副甲状腺ホルモン(PTH)や甲状腺ホルモン、糖質コルチコイドの作用により調節されています。
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共用基準範囲 |
2.7~4.6mg/dL |
高値 |
副甲状腺機能低下症(原発性、続発性)、甲状腺機能亢進症、経口摂取の増加、腎不全(急性、慢性)、乳酸アシドーシスなど |
低値 |
吸収不良症候群、副甲状腺機能亢進症、腎尿細管性アシドーシス、ビタミンD不足など |