N-アッセイ L LAC ニットーボー

製品名 N-アッセイ L LAC ニットーボー
項目名 乳酸(LAC)
測定原理 L-乳酸に乳酸オキシダーゼ(Lactate oxidase)を作用させると、ピルビン酸と過酸化水素が生成します。この過酸化水素をペルオキシダーゼ存在下でN-エチル-N-(2-ヒドロキシ-3-スルホプロピル)-m-トルイジンナトリウム(TOOS)と4-アミノアンチピリンに反応させ、生成する赤紫色キノン色素を比色定量することにより、検体中の乳酸濃度を算出します。
特長
  • 検体の前処理(除蛋白)は不要です。
  • 測定範囲は0.2~160mg/dLです。
臨床的意義 乳酸は、α-ヒドロキシ酸の1つで骨格筋、脳および赤血球でのグリコーゲン代謝に始まる解糖系代謝経路の最終産物として、嫌気的にピルビン酸から産出されます。血液中の乳酸濃度は主に肝臓や腎臓、骨格筋における乳酸合成や代謝回転の結果を示しています。そのため乳酸値を測定することにより、組織の酸素分圧の状態、酵素活性の低下の有無などを知ることが出来ます。また乳酸は体内の酸・塩基平衡に重要な役割を果たしているため、ショックや心不全などにより血中濃度が上昇すると、代謝性アシドーシスの1つである乳酸アシドーシスを引き起こします。従ってこのような原因によるアシドーシスの診断および治療の指標として乳酸測定が行われます。
また、ビグアナイド系経口血糖降下薬など、一部の薬剤投与による副作用として乳酸アシドーシスを生じることがあり、この評価のため乳酸測定が行われます。
共用基準範囲 -
高値 ショック、心不全、循環不全、貧血、肝障害、尿毒症、糖尿病、ミトコンドリア異常症、ビグアナイド系経口血糖降下薬等の薬剤の影響など
低値 乳酸脱水素酵素欠損症、筋ホスホグリセリン酸キナーゼ欠損症など