製品名 |
N-アッセイ L UIBCニットーボー |
項目名 |
血清不飽和鉄結合能(UIBC) |
測定原理 |
血清に既知過剰量の鉄を加えて、遊離トランスフェリンを飽和させます。2-ニトロソ-5-(N-プロピル-N-スルフォプロピルアミノ)フェノール(Nitroso-PSAP)にて残余鉄量を測定し、既知過剰鉄量から差し引いて不飽和鉄結合能を求めます。
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特長 |
- 高感度キレート剤2-Nitroso-5-(N-propyl-N-sulfopropylamino )phenol(Nitroso-PSAP)を用いています。
- 測定範囲は14~700 μg/dLです。
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臨床的意義 |
血清中の鉄はすべて血清蛋白のβ1-グロブリンに属するトランスフェリンに結合して存在します。血清鉄は組織の鉄貯蔵部より、骨髄の血色素合成を行う造血細胞すなわち赤芽球へ向かって絶えず流れています。トランスフェリンはその鉄を運ぶ運搬体です。血清では通常トランスフェリンは鉄で飽和されておらず、なお鉄を加えればこれを結合する余地を残しているのが普通です。トランスフェリンはその1分子に鉄を2原子結合するので、血清中のトランスフェリン量を測定すれば、鉄をどれだけ結合し得るかは分かりますが、臨床的には通常、血清の一定量に鉄を加えてどのくらい結合するかを測定します。これを血清不飽和鉄結合能(unsaturated serum iron binding capacity;UIBC)といいます。血清には血清鉄としてすでに鉄を結合しているトランスフェリンがあるわけで、そのすべてを合わせて単位容量当たりの血清の鉄を結合する総能力を血清総鉄結合能(total serum iron binding capacity;TIBC)といいます。
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共用基準範囲 |
- |
高値 |
鉄欠乏性貧血、真正赤血球増加症など |
低値 |
再生不良性貧血、慢性炎症、ネフローゼ症候群、急性肝炎、肝硬変、悪性腫瘍、先天性無トランスフェリン血症など |